バーr……blog のようなもの 2012 年 08 月

2012 年

08 月 11 日 ( 土 )

ドラムの優越性 ~ 再会風雲ジャズ帖 2 ~

山下洋輔さんが風雲ジャズ帖に書かれているようにドラムに優位性があるのかどうかは実はよく分らない。これはプレイ・スタイルが違うからかもしれないし、演奏ジャンルが違うからかもしれないし、あるいはその両方かもしれない。

ただ言えるのは音楽のスムースな進行と構成の確かさをドラムは握っている。

たとえばドラムがミスをしてリカバリーに失敗すると最悪演奏は止まってしまうし、フィルインを適切に入れて小節のひとまとまり ※1 が終了して曲が次の展開に向かうことを共演者に周知するのもドラムの重要な役割だ。また曲に入る前のカウント出しで失敗すればその演奏は悲惨なものになる。

そういったことからもドラムは演奏をコントロールしているとも言える。

なるほど。レベルに天と地ほどの開き ( こちらは地にめり込んでいるが ) があるが、たしかにドラムには優越性があるのかもしれない。

フィルインの話がでたのでついでに述べておくと、フィルインはもちろん重要なのだが、それよりもフィルイン直後の 1 拍目をきっちり正確に出すことが、さらに重要だったりする。この 1 拍目で共演者は自分が合っていないわけではないことを確信するからだ。

この 1 拍目にクラッシュ・シンバルを入れると共演者の精神衛生が向上するらしいが、音楽的にクラッシュ・シンバルを入れるのが望ましくない場合は

オマエラ ガンバレ

と突き放すのは言うまでもない。そのためにリハーサルがある。

※1 A メロ、B メロと呼ばれたり、単に 4 小節、8 小節、16 小節をひとまとまりとしてプレイヤーが認識するアレのことだ。何らかの音楽用語があるかも知れないが、今は調べることができる状況にないので置いておく。