PENTAX ユーザに警告!!
PENTAX のカメラで出力した jpeg 画像もしくは RAW データを現像した jpeg 画像を GIMP 2.10.x で編集すると Exif データがすべて失われます。これは GIMP 2.10.x のバグです。BTS に登録されていますがまだ誰も注目していない状態です。
具体的には jpeg 内の Exif データは GIMP には読み込まれます。新設された "view metadata" メニューを選べば Exif データが表示されることからそのことがわかります。
そしてこの jpeg ファイルを jpeg ファイルにそのままエキスポートすると、なんと出力した jpeg ファイルの Exif データが空っぽになります。この現象は Exif データを書き出す設定にしていても起こりますし、他のブランドのカメラのデータでは起こりません。PENTAX でのみ起こる現象です。
この現象に対する GIMP 2.10.6 自体での回避策は今のところありません。が、これを回避するための方法が 4 つあります。
このバグは GIMP 2.8.x にはありません。GIMP 2.8.x の最新で最後のバージョンである 2.8.22 を使うことでこのバグを回避できます。
たとえば RawTherapee という OSS ソフトは RAW 現像だけでなく jpeg 画像のレタッチもできます。もちろん Exif データも出力されます。ただレタッチ用のソフトではないので GIMP のように範囲指定をして特定部分にエフェクトをかけるといったようなことはできません。
exiftool などのツールを使って Exif データ内の Exif.image.Make タグを "PENTAX Corporation" から "Pentax Corporation" に書き換えます (大文字小文字に注意)。すると何故か出力 jpeg ファイルに Exif データがちゃんと出力されます。そしてちゃんと jpeg ファイルに Exif データが書き出されたら再び exiftool などで Exif.image.Make タグを本来の正しい "PENTAX Corporation" に書き戻してやります。今回の GIMP 2.10.6 のバグの要になっていそうな回避策です。
ex) exiftool -Make="Pentax Corporation" IMGP0001.JPG
GIMP 2.10.x で jpeg 画像を編集後、ファイル名を変更して jpeg 画像として保存してやります。当然出力画像からは Exif データが消えています。その後 exiftool などを使って元のオリジナルの jpeg 画像の Exif データを出力後の jpeg 画像にコピーしてやります。この場合当然 GIMP で画像を編集したという情報は Exif に記録されないことになります。それでも構わない場合はこういった選択肢もあります。
具体的は方法の例は以下のとおりです。
このバグですが最近ででいる PENTAX 機ではおきないようです。なぜかといいますと Exif.image.Make が "PENTAX Corporation" ではなく "RICOH IMAGING COMPANY, LTD." になっているからです。なかなか我々 PENTAX ユーザを複雑な気分にさせてくれるバグですね。